【十二国記ノススメ】独特の世界観を解説 ④ それぞれの国について

十二国記

今回はそれぞれの国について触れていきたいと思います。
十二国記はその名のとおり十二の国があるわけですが、その配置から4つの国ずつそれぞれ3種に分かれます。

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種類国  名
四 極 国芳極国、戴極国、漣極国、舜極国
四 州 国雁州国、巧州国、才州国、恭州国
四 大 国慶東国、範西国、奏南国、柳北国

基本的にすべての国にそれぞれの国に王・麒麟がいるわけですが、場合によっては王と麒麟が不在の国もあります。

それぞれの国の国名と国氏

それぞれの国には国名がありますが、王と麒麟には国名と同じ音の「国氏」が与えられます。
それぞれの国の国名と国氏は以下の通りです。

国 名            
国 氏            

大変なことをやらかすと国氏が変わることがあります。これまでに記述があったのは
戴国:代→泰、才国:斎→采 で、この二例しかありません。

以下簡単にそれぞれの国を説明していきます。あまりネタバレにならない程度に。

慶国(慶東国)

景王 :中嶋陽子 本編の主人公です。何度もつらい目にあったので非常に男前に成長しました。
景麒 :長身の美青年で、ものいいが冷たく、言葉が足りないです。世界一足が速いらしい。

短命の女王が続いたので、国はずっと安定していません。新王となった陽子もまた女王です。

雁国(雁州国)

延王 :小松尚隆 胎果の王で、もとは瀬戸内の小領主の嫡子。
延麒 :胎果なので六太という名前がある。見た目13歳ぐらいの少年ですが、雄の麒麟では最年長。

延王の治世は500年で北方の国では最も安定した国。王も麒麟も胎果という、ちょっと珍しい国。

戴国(戴極国)

泰王 :乍驍宗 元禁軍将軍でとても優秀。
泰麒 :本編もう一人の主人公 高里要。胎果の麒麟で、しかも黒麒麟というレアな麒麟。

王と麒麟が同時に行方不明になっているため、もっとも荒廃している国。

奏国(奏南国)

宗王 :櫨先新 もと宿屋の亭主。50歳ぐらいの見た目で恰幅がいい。
宗麟 :昭彰 物静かな美女。麒麟の中では一番のお姉さん。

宗王の治世は600年。あと80年ほどで史上最長になるらしい。
奥さんと3人の子供がいて、家族で王様稼業をしている。

才国(才州国)

采王 :黄姑 見た目は老婆。先代采王の叔母にして育ての親。先代王朝では太傅を務めていた。
采麟 :揺籃 10歳に満たない少女の見た目。繊細で可憐な美少女。

先代の王が禅譲で倒れたばかりなので治世は12年程度とまだ短い。王様は優れた人格者。

範国(範西国)

氾王 :呉藍滌 長身の美女に見えるが実は男。趣味がいいらしい。
氾麟 :梨雪 六太と同じぐらいの年にみえるお転婆でかしましい美少女。

今の氾王が技術立国として大国にのし上げた。美術品・工芸品などの細工が得意。 治世300年ぐらい。

恭国(恭州国)

供王 :珠晶 なんと12歳で登極した史上最年少の女王。しかも自ら昇山をした。
供麒 :一方でこちらはなかなか王を見つけることができず30年近くも蓬山で過ごした。

王と麒麟は凸凹コンビですが、治世90年ということで結構うまくいってます。珠晶がしっかりしてます。

柳国(柳北国)

劉王 :助露峰 もとは地方官吏。治世120年の法治国家を築いた。
劉麒 :あまり記述がないのでよくわかっていません。麒というのは間違いないようです。

法治国家で制度がしっかりしているはずなのですが、なにかどうも様子がおかしいようです。

漣国(漣極国)

廉王 :鴨世卓 農民出身の王というか、今でも農民。王宮に畑を作っている。
廉麟 :見た目18歳ぐらいの美女。廉王とは新婚夫婦みたいな感じになってます。

南方の国で気候もいいのでのんびりとした感じです。

巧国(巧州国)

今は王も麒麟もいません。麒麟の卵果(巧果)は捨身木にあるようです。
先の塙王は諡号は錯王。先の麒麟は塙麟。失道の病で死亡しました。

この国は陽子が最初に流れ着いた国で、陽子にとっては思い出の深い国です。

芳国(芳極国)

ここも北の極国で、今は王も麒麟もいません。州侯が仮王として仮朝を切り盛りしています。
先の王、健仲韃(諡号は冽王)は法を苛酷にし刑罰を苛烈にしたため、約60万人もの民衆が刑死したといわれています。そのため峯麟も失道の病にかかっていたのですが、結局は王とともに蜂起した民衆に殺されました。
巧果が実る前に芳の麒麟の卵果は実っていたはずなのですが、現在は麒麟も麒麟の卵果もありません。

舜国(舜極国)

徇王 :ほとんど露出がないので、あまりわかっていません。どうやら女王であるようです。
徇麒 :同じく詳細は不明です。麒であることは間違いないようです。

薬水や玉石を産出する国で、内乱があって鎮圧したばかりとしか詳細が分かっていません。今後短編などでいろいろ出てくるかもしれませんが、それはまだわかりません。

さいごに

これで十二国世界の解説はひとまず終了です。
今後また時間があればネタバレありの感想なども上げていければ、と思っています。
まだ読んでいない方が少しでも興味を持っていただき、新たなファンになっていただければ幸いです。
お付き合いいただきありがとうございました。

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